企業研究って具体的にどんなことを調べればいいの?
使える情報ソースも知りたいな
ここでは転職を成功させるには欠かせない企業研究について解説します。
私は39歳で未経験転職を経験。難しいとされるアラフォー未経験転職で年収アップ、残業減に成功することができたのですが、これも転職活動中の企業研究が生きています。
本記事を読むことで、具体的にどのタイミングでどんな企業研究をすべきなのか理解することができます。
企業研究に使える情報ソース一覧も用意していますので、是非ご活用ください。
図解:企業研究の目的、タイミングと情報ソース
情報ソース | リンク | 得られる情報 |
求人票 | リクナビNEXT マイナビ転職 Green エン転職 | 会社概要、事業内容、求める人材像など必要な情報がまとまっている最重要資料。複数のサイトの求人票を確認することでより理解が深まります。 |
企業ホームページ | 各社Website | 事業内容、製品・サービス概要。プレスリリースで最新情報も確認可能。IR情報で決算短信、中期経営計画、投資家向けプレゼン資料などから経営状態や今後の方針を読み解くことができます。 |
企業採用ページ | 各社採用ページ | 中途採用向けページで仕事内容や雇用条件を確認可能。新卒サイトは企業が自社の事業をわかりやすく、強みを最大限アピールしているので、効率よく企業情報を掴めます。社員のインタビューから会社の雰囲気や風土も読み取れます。 |
新聞、情報誌、ニュースサイト | ニュースサイト | 企業の最新のニュースを確認できます。客観的で信頼性の高い情報なので有益です。社長や社員のインタビュー記事は事業に対する思いや今後の方向性、注力事業を知ることができます。 |
SNS、YouTube | Twitter Youtube | SNSやYouTubeで検索すると社長や社員のインタビューやツイート、投資家目線の企業分析動画情報もでている企業もあります。ニュースサイトとは違った角度の情報がみつかるかもしれません。情報の信用性には注意が必要。 |
業界地図 | 業界地図 業界動向サーチ | 業界規模や業界内での応募企業の立ち位置が一目でわかります。業界全体の最新トピックスや動向、将来性も把握することが可能です。客観性が高い情報を得られるのも利点です。 |
会社四季報 | 会社四季報 | 企業概要や業界内でのシェア、強みなどを短時間で確認できます。社員の平均年収、平均年齢、定着率や自己資本比率など同じフォーマットで記載されているので同業他社との比較にも便利。客観的なデータだけでなく、専門家のコメントも掲載されています。 |
企業分析サイト | バフェットコード | 投資家が使う企業分析サイトは企業の数字を確認するのに便利。過去の業績推移や現在のバリュエーション(企業が投資家から評価されているかどうか)ROI(収益性)自己資本比率など企業の経営状況を数字で客観的に捉えられます。企業間の比較も簡単にできます。 |
口コミサイト | open work, ライトハウス | 実際に志望希望で働いていた人や同業界の人の情報は貴重です。公開情報ではなかなか掴めない職場の雰囲気、残業、休日取得状況などを知ることができます。ただあくまで主観的な情報ですので注意は必要です。 |
転職エージェント | リクルートエージェント doda転職エージェント マイナビエージェント | 日常的に企業と接点がある為、企業の生情報を持っています。自分で調べても掴めなかった情報は聞いてみましょう。履歴書、職務経歴のチェック、面接対策などでも使い倒しましょう。 |
追加面談 | 追加面談で一緒に働くことになる社員との面談をするのは非常に有益です。どういった人が実際に働いているのかがわかり、現場の本音が確認できます。 |
転職成功には企業研究がかかせない
転職を成功させるためには自分の希望に合った企業を選んで、内定を勝ち取る必要があります。
そのために欠かせないのが、自己分析と企業分析です。
自己分析で自分の希望や強みを確認し、企業分析をすることで企業の要望と特徴を理解。両者をうまくマッチングすることで理想的な転職が実現します。
自己分析や転職の軸についてはしっかり準備をする人も多いですが、企業分析はおざなりになるケースが少なくありません。
自分の希望に合った転職をして入社後のミスマッチを防ぐためにもポイントを押さえた企業研究をしましょう。
企業研究の3つの目的
企業研究は闇雲にやると時間もかかりますし、効率が悪いです。
何のために企業研究をするのか、まずは目的を明確にしてから始めましょう。
企業研究をする目的は大きく3つあります。
- 自分の希望に合った企業をみつける
- 内定を勝ち取るため
- 入社後のミスマッチを防ぐため
自分の希望に合った企業をみつける
企業研究をする1つ目の目的は自分の希望にあった企業をみつけるためです。
企業研究をすることで自分の転職の軸に合った企業なのか、今回の転職で叶えたいことが実現できる企業なのかを確認します。
自分の希望をすべて応えるようなパーフェクトな企業はありませんが、「この企業であればやりたい仕事内容は実現できる」「この企業ではワークバランスは期待できない」など、どの企業がどれだけ自分の希望とマッチしているかを確認することでより自分の希望にあった企業を選定できます。
内定を勝ち取るため
企業研究をする2つ目の目的は内定を勝ち取るためです。
内定をとるには企業がどんな人材を求めているかを理解した上で「自分こそが御社の求めている人材だ」ということを書類や面接で証明する必要があります。
そのためには、今回の求人の背景、具体的にどんなスキルや特性をもった人材を求めているのか、企業全体の課題は何かなど企業の状況を出来る限り解像度高く把握しておくことが重要です。
転職での商品は自分。顧客の要望を正しく理解しなくては売れません。
どんな優秀な人でも企業の要望とずれていると内定はとれません。相手を知りましょう。
入社後のミスマッチを防ぐため
企業研究をする3つ目の目的は入社後のミスマッチを防ぐためです。
入社後に「イメージと違う、、」「こんなはずじゃなかった」といったことが起こらないように、社風や就業規則、福利厚生やビジョンなど企業を多角的に分析して自分が無理なく馴染めそうかを確認します。
特に社風は会社ごとに異なる上に、正確に掴むことが難しいところでもあります。
入社後の自分をできるだけ鮮明にイメージできるように多方面から情報を集めましょう。
企業研究をする4つのタイミングと確認事項
企業研究は4つのタイミングで行うと効率がよいです。
- 企業選定時に企業の概要を確認
- 書類提出前に企業のニーズを深掘り
- 面接の前に企業の深掘り
- 内定受諾をする前に企業の社風を確認
ここからそれぞれのタイミングで具体的にどんな企業研究を行うのがよいかについて解説します。
①企業選定をする時に企業の概要を確認
目的:応募する企業の選定
ゴール:自分の転職の軸にあった企業に応募
最初の企業研究は応募する企業を決めるために行います。
転職サイトや転職エージェントから紹介される求人票を確認して、まずは少しでも気になる企業を選定。その中から実際に応募をする企業を絞り込んでいきます。
ここでは各企業の深掘りはそこまで必要ありません。求人の内容と企業の概要をざっと把握し、自分の転職軸にあっているかを確認しましょう。
確認する情報ソースは求人票と企業のホームページで十分です。
さまざまな求人をみていると色々と目移りしますが、企業選定で迷ってきたら自分の転職の軸に立ち戻ることが重要です。
- 求人の概要(求人票)
- 企業概要(求人票、企業のホームページ)
- 自分の転職の軸に合っているか(求人票、企業のホームページ)
②書類提出をする前に企業のニーズを深掘り
目的:書類通過
ゴール:企業のニーズの理解
2回目の企業研究は、履歴書と経歴書を作成する前に行います。
ここでは企業に響く書類を作成して書類通過するために企業のニーズを深掘りしていきます。
マイナビ転職によると転職での書類通過率は平均30%ほどと言われています。多くの人が書類で落とされるのが現実です。
書類通過をするには職務経歴書でただ自分の強みや職歴を書くのではなく、企業に刺さるよう企業のニーズを的確に捉えた自分の強みをアピールする必要があります。
職務経歴書の書き方は「受かる!30代転職での「職務経歴書の書き方」~要は企業ニーズへのマッチング~」にも詳しく解説していますので参考にしてみてください。
重要なことは企業のニーズをしっかりと理解することです。
優秀な人でもその人の強みやスキルが企業側のニーズと合っていないと採用にはなりません。
企業のニーズの把握するには、採用背景、ポジションに求められるスキルや経験、期待されているパフォーマンスなどを確認していきます。
採用側の立場に立って今回の採用でどんな課題を解決しようとしているのか、具体的に何歳くらいのどんなのクラスの人でどのような活躍が期待されているのかを解像度高くイメージできるまで情報収集しましょう。
企業の課題とニーズを把握した上で自分が過去に同じような課題を乗り越えた経験を記載することで企業に刺さる書類に近づきます。
企業のニーズを把握する情報ソースとしては、求人票、企業のホームページ、新卒採用ページ、業界地図、転職エージェントなどがあげられます。
基本的なニーズは求人票で確認できるので、まずはっmちらをしっかりと読み込みます。この際に1つの転職サイトでなく、複数の転職サイトで同じ求人を確認すると、各サイトごとに表示される求人項目が微妙に異なるので、企業のニーズをよりよく把握できます。
具体的にはリクナビNEXT、マイナビ転職、Green、エン転職は求人項目が異なりますので、各社登録しておきましょう。
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基本的な求人ニーズを理解したら、業界地図で企業の業界でのポジショニングを調べる、新卒採用ページで企業の特色や強みを把握、企業のホームページで会社としての今後のビジョンや方向性を確認するなどして今回の求人への理解度を高めます。
企業への理解が高まったら転職エージェントに求人票で気になる点や、今回の採用背景について追加情報はないか確認しましょう。
転職エージェントは常日頃企業と会話をしていて生の情報を持っていますので積極的に活用すべきです。
書類が出来上がった際も転職エージェントにちゃんと志望企業に刺さるものになっているか確認することをおすすめします。
転職活動の鍵となる自己分析と企業分析を行う際のワークシートを用意しています。ご活用ください。
- 求人内容(複数の求人票)
- 企業の強みや特徴(新卒採用ページ、企業のホームページ)
- 企業のビジョンや方向性(企業のホームページ)
- 業界でのポジショニング(業界地図)
- 直近のニュース(ネット検索)
- 求人票にない生の情報(転職エージェント)
③面接の前に企業の深掘り
目的:面接通過、内定
ゴール:企業の特性や課題の理解
書類通過したら面接を通過し内定を取得するためにさらに突っ込んだ企業研究をします。
ここでは面接を突破するために企業の抱える課題、競合との差別化ポイント、中期経営計画など企業の詳細を押さえていきます。
面接の内容の約80%は職務経歴書に書いた内容でカバーできるので、この部分は事前に準備ができます。
しかし残りの20%は企業や採用担当者によって質問することが異なります。質問の内容も非常に幅広くなりますので準備が難しいところです。
この20%の部分をできるだけ準備していくのがこの段階での企業研究となります。
企業情報が一番リッチなのが企業のホームページです。事業内容、製品·サービス、海外展開、組織図などを確認して、その企業のおおまかな会社紹介ができるくらいに理解を深めましょう。
IR情報、投資家向け資料は会社の経営状況や今後のビジョンがわかりやすくまとおまっているので便利です。中期経営計画も今後の注力分野がみてとれます。
企業の数字を客観的に視覚的に確認するのに便利なのがバフェットコードという投資家向けサイトです。企業分析をまとめたサイトでフォーマットが統一されているので各社の比較に便利です。
その他新聞·業界誌やネットニュースで企業のニュースや社長や社員のインタビューなども参考になります。特にインタビューでは今の課題やこらからのチャレンジについて語られることが多く、人となりも垣間見えるので有益です。
企業の状況を整理するのには3C分析も有効です。3C分析とは「自社(Company)」「顧客・市場(Customer)」「競合(Competitor)」の3つの観点から企業を分析する手法です。
リクナビNEXTに3C分析に使えるテンプレートもありますので気になる方は記事「転職活動に役立つ!企業研究のやり方【シートダウンロード付き】」を参照ください。
企業研究は深掘りを続けると終わりがないのですが、できる範囲で情報に触れて理解を深めておきましょう。
企業研究する中で疑問が湧いてくるかもしれませんが、そういった疑問は面接での逆質問に使えます。面接の際に企業研究をとしてきた好印象を与えることにも繋がるので、疑問は書き留めておきましょう。
- 企業の数字 – 売上、社員数、利益率、成長性、自己資本比率など -(企業のホームページ、IR情報、バフェットコード)
- 企業の強みや特徴(会社四季報、業界誌、ネットニュース)
- 企業の課題や今後の経営指針(企業のホームページ、インタビュー記事、IR情報)
- 3C分析(企業ホームページ、業界地図、会社四季報)
- 求人票にない生の情報(転職エージェント)
④内定受諾をする前に企業の社風を確認
目的:入社後のミスマッチ回避
ゴール:希望どおりの転職
最後の企業研究は内定通知を受けた後、内定受諾をする前に行います。
内定通知書や労働条件通知書で労働諸条件を確認すると同時に入社してちゃんと馴染める環境なのか会社の社風を確認します。
給与や想定残業時間、フレックスやリモートワーク規定、休日など疑問点がある場合は人事担当に確認をしましょう。今の会社とは規定が異なることも多々あるので少しでも不安がある事項は解消しておきましょう。
社風の確認には、より内情を知る情報にアクセスします。
open work、ライトハウスなどの口コミサイトで元社員さんのコメントを参考にしたり、その企業や業界に勤めている知人を探して話しを聞いてみましょう。
口コミサイトは退職した人の主観で基本ネガティブな情報だということは認識しておきましょう。
転職者比率も確認しておくとよいです。転職者が極端に少ない場合は入社後にアウェー感を感じたり受け入れ体制が弱かったりします。だからといってやめるべきというわけではないですが、入社前に認識しておくことで入社後の心理的ストレスを軽減出来ます。転職者比率は転職エージェントにも確認できます。
最後におすすめしたいのが企業側に実際に一緒に働くことになる社員との面談の申し出をすることです。面接担当者とは違う利害関係のない社員さんと面談することで現場のリアルを探ります。
実際に自分が仕事で絡む人と会っておくことで入社後のイメージが鮮明になります。
因みに社員に合わせてくれないような企業はやめておいた方が賢明です。
- 労働条件(求人票、企業の人事担当者)
- 企業の社風(企業のホームページ、口コミサイト、知人)
- 配属部署の雰囲気(社員と面談)
情報ソース一覧
情報ソース | リンク | 得られる情報 |
求人票 | リクナビNEXT マイナビ転職 Green エン転職 | 会社概要、事業内容、求める人材像など必要な情報がまとまっている最重要資料。複数のサイトの求人票を確認することでより理解が深まります。 |
企業ホームページ | 各社Website | 事業内容、製品・サービス概要。プレスリリースで最新情報も確認可能。IR情報で決算短信、中期経営計画、投資家向けプレゼン資料などから経営状態や今後の方針を読み解くことができます。 |
企業採用ページ | 各社採用ページ | 中途採用向けページで仕事内容や雇用条件を確認可能。新卒サイトは企業が自社の事業をわかりやすく、強みを最大限アピールしているので、効率よく企業情報を掴めます。社員のインタビューから会社の雰囲気や風土も読み取れます。 |
新聞、情報誌、ニュースサイト | ニュースサイト | 企業の最新のニュースを確認できます。客観的で信頼性の高い情報なので有益です。社長や社員のインタビュー記事は事業に対する思いや今後の方向性、注力事業を知ることができます。 |
SNS、YouTube | Twitter Youtube | SNSやYouTubeで検索すると社長や社員のインタビューやツイート、投資家目線の企業分析動画情報もでている企業もあります。ニュースサイトとは違った角度の情報がみつかるかもしれません。情報の信用性には注意が必要。 |
業界地図 | 業界地図 業界動向サーチ | 業界規模や業界内での応募企業の立ち位置が一目でわかります。業界全体の最新トピックスや動向、将来性も把握することが可能です。客観性が高い情報を得られるのも利点です。 |
会社四季報 | 会社四季報 | 企業概要や業界内でのシェア、強みなどを短時間で確認できます。社員の平均年収、平均年齢、定着率や自己資本比率など同じフォーマットで記載されているので同業他社との比較にも便利。客観的なデータだけでなく、専門家のコメントも掲載されています。 |
企業分析サイト | バフェットコード | 投資家が使う企業分析サイトは企業の数字を確認するのに便利。過去の業績推移や現在のバリュエーション(企業が投資家から評価されているかどうか)ROI(収益性)自己資本比率など企業の経営状況を数字で客観的に捉えられます。企業間の比較も簡単にできます。 |
口コミサイト | open work, ライトハウス | 実際に志望希望で働いていた人や同業界の人の情報は貴重です。公開情報ではなかなか掴めない職場の雰囲気、残業、休日取得状況などを知ることができます。ただあくまで主観的な情報ですので注意は必要です。 |
転職エージェント | リクルートエージェント doda転職エージェント マイナビエージェント | 日常的に企業と接点がある為、企業の生情報を持っています。自分で調べても掴めなかった情報は聞いてみましょう。履歴書、職務経歴のチェック、面接対策などでも使い倒しましょう。 |
追加面談 | 追加面談で一緒に働くことになる社員との面談をするのは非常に有益です。どういった人が実際に働いているのかがわかり、現場の本音が確認できます。 |
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